阪神甲子園球場の「ロイヤルスイート」とは
2019年、ラッキーな夏、”ウル虎”の夏が私に巡ってきた。
ちょうど半年前、阪神甲子園球場にはエアコン完備のVIP席があり、なんでも、そこはお金を払って体験できるものではなく、予約できるものでもないという凄いボックス席があると知った。つまり、法人で年間契約しているような企業が接待目的などでクライアントを招待する、そんな特別な阪神観戦の一室なのだ。
一度でいいから行ってみたい、阪神ファンじゃないけど行ってみたい。知っている人は、皆そう思うような場所。
そこへ「天野川さん、8月某日にXXさんが阪神戦に招待してくれるっていうんだけど、行けますか?」
キターーーー!
そのシチュエーション、どう考えても「ロイヤルスイートにご招待」だろう。
少し早いが、神様からのお誕生日プレゼントかと思ったほどだ。
「行きます! 絶対行きます!」
で、外野席に招待だったら、怒る(笑。
酷暑の当夜
ドキドキしたが、やはり私たちは招待客として遇された。
9号門がロイヤルスイートの出入口。もちろん、専用エレベータ、専用通路である。
招待してくださった方たちが出迎えてくれ、阪神タイガースの選手写真入り入場証のファイルを見せられる。どれがいいですか、と。
ブロマイドを選ぶようにして糸井君にした。ひとり1枚手渡される。お持ち帰りOK!
裏面には、金文字で年間ボックスを購入した会社のロゴと部屋番号が刻字されており、受付でQRコードを読み取って、部屋に通された。
VIP体験のためならトラファンもどきになる
部屋にはラッキー7で飛ばす風船と空気入れ、セリーグ各球団メガホンなども用意されていた。
ちょうど「ウル虎の夏2019」期間中ということで、当日の入場者全員に開催期間に選手が着用する限定サードユニフォーム「ウル虎イエローユニフォーム」と同デザインのジャージをプレゼントされる。
全員着用。
ただ、10人ほどいたのに、誰一人阪神ファンはおらず…。
それでも、このアツい雰囲気と歓声に感動。しかも、特別席から観戦できる幸せ。
たまたまの巡り合わせでそんな機会を得られたことに、それぞれが己の幸運をかみしめるのだった。
この年間契約がおいくら万円なのかは、聞けない。。が、1,000万円とかいう話もあるし、招待された側は満足度が高いと思われる。
ウル虎の夏は最高にアツかった
ホテル阪神がロイヤルスイートの接客と料理を担当していると聞いている。
今回は、お寿司とおつまみいくつか、串焼き、サラダ、やきそばをご用意いただいた。
暑い日なので、最初は冷房のきいた部屋で観戦したが、外に出てみると「ウォー!!!」という大歓声が聞けたりして、臨場感を味わうにはやはり外がいい。
私のお勉強では、守備のときは内、攻撃のときは外へ出て応援するのが習わしらしい。ビール片手に。
内野側、ここから見える席はけっこう空席が多いのだが、それは年間契約席で、きっと企業が誰かを招待したけど、来れなかったとかではないか、とのこと。
外野席はこの通りびっしりで、一部対抗チームが一生懸命応援している。この黄色い集団に囲まれても、ひるむことなく応援している姿に感動した。
ほかにも、このウル虎の夏に黄色いジャージを着ない席がある。緑の放送席だ。キャッチャー側にある。
その上にあるのがロイヤルスイートで、位置関係や部屋の外観がわかってもらえると思う。部屋番号は120以上あるけど、そんなにあるわけがないと思ってみたり、いやそれくらい大きな球場だと思ってみたり。どちらなんだろう。
7回の表が終わりそうなくらいから、風船を膨らませ始める人たち。さらに外野席が黄色く染まる。
まるでピッチャーへの圧のように「ラッキー7したいから早く三振とれ」という雰囲気。ハートが強くないと、阪神のピッチャーになれない。
7回終わってスタンバイ。
あちこちでバンバンと音がするのは、風船が割れる音。
Youtube動画にしてみたので、臨場感を味わってください。
みんな、阪神が好きなんだね。私たち以外。。
この雰囲気は忘れない。